5月26日:落ち着きたい 

5月26日(月):落ち着きたい 

 

 夜勤明け。別店舗に移動してOさんを手伝う。無償奉仕だ。でも、全然イヤじゃない。 

 Oさんのためにやっているところが半分ある。あとは僕自身のためにやっていることだ。これができている限り、僕は精神病ではないと断言できる。ただ、やり方はあまり良いとは言えないけれど。 

 心を病むと愛情能力がもっとも損なわれるように僕には見える。神経症(適応障害)レベルならまだその能力は残っているが、人格障害レベルではかなり損なわれ、精神病レベルではそれがまったく見られなくなる。あくまでも僕にはそう見える。 

 ましてや好きな人に奉仕するというようなことは心の病では大いに損なわれる。仮にそのように評価される行動が見られたとしても、そこにはどこか自己本位なところが含まれている。例えば、見返りを期待していたり、それでもって対人操作するなどである。純粋に相手に無償奉仕するなんてことは心を病んでいる人には絶対にできないことだ。 

 もし、僕がそういうことができているとすれば、僕の精神は病んでいないことの証明となる。 

 まあ、この話は長くなるから止めておこう。愛情能力だけでなく、愛情を注ぐ相手を対象化できること、そのためには自分が個として確立されていなければならないことなどが条件として付け加わるのだけれど、そこまで話を広げないことにしよう。 

 

 勤務を終え、Oさんの手伝いをして、それから缶チューハイを少々ひっかけた。それから帰宅なんだけれど、いつもとは違うルートで帰る。なんとなくその辺りを歩いてみたくなったからだ。 

 ブラブラ歩いて、某大手スーパーに寄ることにした。特に理由もなく。見ると、改装セールをやってる。店内に入ると、改装前の感じだ。いくつかの店舗は閉店しており、開業している店舗でも品数がかなり減っている。衣料売り場を練り歩く。ハンチングが半額で売っている。ついつい衝動買いしてしまった。今日の昼食代が帽子に変わった。まあ、いいや。腹は減っておらん。いつか帽子も新調しないといけないとは思っていたから、一つ予定というか、気がかりが減ったことは望ましいことだ。 

 それから帰宅。 

 

 この3、4日ほどはとかくハードだった。そのダメージが大きい。 

 昼に帰宅して、その後はずっと寝て過ごした。ラインやメール、さらには電話までかかってきた。寝ながらそれに気づいたけれど、もはや対応する気力湧かず、布団に潜り込んだままだった。 

 夕方頃に起床したが、その後も断続的に寝たり起きたりを繰り返している。 

 

 頭の中ではいろんなことが渦巻いている。あれもしないと、これもしないとって、いくつもの予定がグルグル走り回っている。これもしたい、あれもしたいっていう欲求の方も目まぐるしく意識に割り込んでくる。 

 起きて活動しても慢性的に睡魔に襲われる。それで一寝入りしようとしても、今度は「寝たらもったいない」みたいな気持ちに襲われ、起きて活動する。以下、これのリフレインである。それで寝たり起きたりを繰り返しているというわけだ。心の中が騒がしく、統制が取れないと、行動も乱れるものだな。 

 ともかく、一度落ち着きたい 

 

(寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー 

 

 

 

 

 

 

関連記事

PAGE TOP