3月10日:我ながら 

3月10日(月):我ながら 

 

 ああ、やってしまった。確定申告の記入をミスってしまった。書き直すか。そうなると、また税務署まで用紙を取りに行かなくてはならない。面倒だけど、外を歩くのも気分転換だ。さっそく外出となる。 

 先週も歩いた道だから新鮮味はない。税務署までは案外近いなと思った。入口のところに用紙が一式置いてある。僕の取りたい用紙のちょうどその場所に人が立っている。邪魔やなと思いつつ、そっと用紙を取らしてもらう。するとその人、壮年の男性だったけれど、この用紙の(と僕に見せて)提出用はどこにあるんだろうって尋ねてきた。知らんがな。僕は税務署の人じゃないのだから。でも、用紙は提出用と控用とが縦に並んでいる。その控用をどこから取り出したかを見れば、その真上の棚がそれの提出用のはず。なんとか彼は目当ての用紙をゲットできた。 

 帰りは春日通り(になるのかな)を三条通りから四条通りまで歩いた。この辺りはなんか昔ながらの街並みといった感じがするな。いつかゆっくりこの界隈を歩いてみたいものだとも思う。そんな余裕があればの話だけれど。 

 

 西院駅から電車に乗る。各駅停車だけれど、本も読みたいからちょうどいい。それに座れるというのもありがたい。 

 斜め向かいの女性に見覚えがあった。誰だっけ。まあ、どこかで会った人なんだろう。僕は気にせず本を読む。最近は本を読む時間が削られて非常に困っている。本を読むというのも臨床の仕事である。専門書を読むというだけでなく、いろんな人の文体に触れるというのも大事なことだと僕は思っている。そうでなければ一人一人のクライアントの言葉(パロール)を理解できなくなると思うからだ。 

 電車が高槻に近づくころ、ようやく先ほどの女性を思い出した。そうだ、セブンで働いていたパートの人だ。あれだけ早朝の交代時に顔を合わしてきたのに、僕の方ではすっかり忘れていた。セブンを辞めて5週間ほどになるか。もうずいぶん昔のことのようだ。もうその店のことなどまったく覚えていないほどだ。 

 

 高槻に到着。さっそく確定申告用紙に記入するのかと思いきや、本の続きを読みふける。悪い癖だ。それから今週の予定と目標を設定する。人生は短い。できるだけ無駄を省きたいとも思う。そのためには目標を見定め、予定を決めていくことに尽きると思う。 

 それで、今、夕方5時。空腹に気づいて作業の手を休めた。といっても、食べるものは置いてないし、今からどこか行くのも億劫だ。とりあえず、ブログでも書いておくか、ということでこれを書いている次第だ。書いているうちに空腹も紛れるだろう。 

 

 さて、今週は発達心理学を復習しよう。人間の発達というものをもう一度頭に叩き込もうと思う。そして勉強したことはサイトに掲載しようかといったことも考えている。僕がどういうことを勉強しているか知ってもらえたら、これからカウンセリングを受けたいと思う人の参考になるだろうか。そこまでやる時間的余裕があるかどうか定かではないけれど、やってみたい気持ちもある。途中で頓挫してもいいのでトライしてみるか。 

 

 結局、その後はずっと本を読んで過ごした。確定申告のことは後回しとなった。やるべきことを先にやっておいた方が絶対にいいなどとは思いつつも、そうできない自分に我ながら不甲斐なさを覚える始末である。 

 

(寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー) 

 

 

 

 

 

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